Monthly Archives 10月 2019

3.11と音楽Ⅱ 悲しみをこえて

合唱(つぶてソング第2集全曲、「重なり合う手と手」ほか)とパネルディスカッション

東日本大震災と福島第一原発事故災害から10年が経とうとしている。福島県をはじめ、広い地域に放射性物質が飛散し、多くの人々が避難を余儀なくされた。避難の過程や避難先での生活はときに過酷なものとなり、多くのいのちが失われ、深い苦難と悲嘆が続いてきている。また、放射能被害をどう認知するかの違い、どう対処するかの考え方の違いから、対立や分断が生じ、被災地においても避難先においても、見えにくい葛藤や強いられた沈黙が人々を苦しめている。福島県在住の詩人、和合亮一さんが、被災6日目からツイッターで発信してきた「詩の礫」は、被災者の苦悩を表現し、多くの被災者の力となり、人々に原発震災の深層を伝えてきた。この「詩の礫」に作曲家の新実徳英さんが作曲し、「つぶてソング」が生まれた。このつぶてソングに耳を傾け、和合亮一、新実徳英のご両人に、鎌倉合唱連盟の佐藤ゆり、宗教学・死生学・日本学の研究者、鎌田東二、島薗進が加わり、「復興」が進むとしても、なお続く原発事故災害の苦難にいかにして向き合うか、そこでの詩や歌や音楽の力は何かについて話し合う。...

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